タナトスにエロスを感じる。
そういう話を先ほど書きましたが、恐らく、タナトスにエロスが引き寄せられるのは日本人の文化なのかもしれない。
脆さ、儚さ、もののあわれ、に心惹かれるのは日本人。
ガガやマドンナは肌の露出は多いけど、日本人的にはエロくない。強い女性を求めるのは欧米文化。
年末に中森明菜さんをテレビで見て、やはりこの人はエロスを帯びているんだなと思いました。
エロイ人。
こう考えると、生きることに絶望し白昼自宅で他の男に抱かれたところを夫に見つかった作家岡本かの子。そして、それを見て見ぬふりをした彼女の夫。その夫の態度に、余計にわあっと来た彼女。岡本かの子は写真を見ると、すごくエロスを感じるのです。
絶望。
それは、彼女が脆い、なのに、その脆さを猟奇的な才能として発揮するからだと思う。
その路線で行くと、男性でエロイ人。
三島由紀夫、
芥川龍之介。
だと思います。
写真で見ても、不安定さ、内面の脆さ、そんなところから来るエロスの香りが漂ってますね。
ドラマで俳優とか見ても、誰もセクシーだと思わない。
それは、「僕はかっこいいでしょ?」というオーラが端々に出ているから、ネタバレ感があって、心に響かないのかも。
同じ作家でも森鴎外はエロくない。それは、何故か。森鴎外は「僕はモテる」と思っている勘違いヤローだからです。
そういう観点からすると、「俺の肉体美」を強調する三島由紀夫は普段エロくない。ところが、彼はコンプレックスからの肉体美追求なので、とある瞬間に脆さが見える。それが、エロいのだと思う。
さ、気分転換にエロイ話もしたことだし、小説に戻ろう。
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