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2015年2月21日土曜日

恋のお話:束縛恐怖症

束縛恐怖症だ。

始まりは小学生時代の友達束縛から始まり、両親の関係を観察しているうちにその恐怖がこじれて、縛られるのがすっかり嫌な大人になった。

母から「束縛されて、全てのチャンスを失った」と聞かされているうちに、束縛されることは人生の終わりくらいに感じるようになった。

大人になって彼氏みたいなのができると、「夜の10時に必ず電話しろ」とか、「友達に会うなら俺に会え」とか、「仕事で飲みに行くのは控えろ」とか言われるという目に遭ったことがありましたが、そういうのってなんかしんどいよね。

私の場合は気が付いたら○時だったというケースが多くて体感時間が1分1分正確には流れていかないから、なかなか難しいのだ。
自分のことはいいとして。

こないだ、女友達に会った。

昔話に花を咲かせ、わっと盛り上がったところで、
「彼氏がうるさいからそろそろ帰るよ」
と彼女は言った。

「ラブラブで良かったね」
そう祝福した時、彼女の携帯に彼女の彼からのメッセージが20件も貯まっているのが見えた。

「あ、私に遠慮せず返信していいよ」

「ううん。萌絵ちゃんに会ってるの内緒なの。女友達に会うって言ったら、なんで俺と過ごさないのだ?って言われるから」

彼女はそう答えながらメッセージを開けた。 そこで私はぎょっとしたのだ。

「今どこで何をしてる?」

「本当に残業か?」

「何故、連絡してこない?」

「浮気だな」

「浮気女め」

「そんな浮気女とは俺は結婚できない」

「おまえの荷物は捨ててやる」

「1分くらい俺と話せるだろ」

「そんなあばずれ女だったとは」

罵り言葉と脅迫のオンパレードガーン見ただけで胃が痛くなって、吐き気がした。

「あ、あの、メッセージ勝手に見てしまって申し訳ないんだけど、もしかしてこの後彼氏のところにもどるの?」

「うん」

「大丈夫?殴られてない?」

「え?大丈夫よ。束縛するだけでDVじゃないから」

彼女は平気な顔をしたが私は、

「そんなやつ、きもいやろ!!」

と駅で怒鳴ってしまった。

自分の恋人に向かって「あばずれ」とかありえないでしょ。

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