深田萌絵オフィシャルブログ(http://www.fukadamoe.info/)が高負荷で閲覧できない場合に使用するバックアップ用ブログです。表面からは分からない市場の裏事情を、深田が赤裸々に描いていきます。

現在の深田萌絵オフィシャルブログはFC2に移動しています。

2011年7月22日金曜日

芸術、わたしの生き方:ピアノソナタ第14番



この地味な曲がいきなり心地よく響き始めた今日この頃。



妹がこの曲を発表会の楽曲に選んだときは、なんてセンスの無いヤツだと思ったけれど、自分の心が未熟だっただけで名曲だなあと思います。高音の甘いメロディーと低音の響きのバランスがいいんだなぁと。



ベートーベンって、そんなに好きではなかったけれど、ある人が「あれだけの作曲をして、自分の権利を守り続けた彼は経営者としても優れている」と言った一言で、なんだか彼に対する見方がガラッと変わりました。モーツァルトは軽やかで心地よい音楽だけれど、彼は借金のかたに自分の作曲を渡し、手に入れた人は彼が死ぬのを待ってから発表して富を手に入れたそうです。



そんな人生は送りたくない。



20歳の頃、借金のかたに家を銀行に取られましたが、いま振り返れば守りぬけた可能性のほうが高いです。無知は罪。自分の権利の守り方を知らなければ、守れる家族も守れません。


なーんてことを、思い出したりもして。


子供のころはネクラだった。ネが暗いから、暗い音楽には耐えられなくて、暗くて激しくてくどいベートーベンは耐えがたかったけれど、最近はちょっと変わったかなあ。



くどいのが嫌いと言っても、くどさ=繰り返しでない。フーガは好きだし、むしろ旋律は単調なほうが好きで、複雑な曲よりも単調なメロディーが繰り返されるほうが理解しやすいし心地よい。



そういえば、昨日はボリ平さんにお会いしました。すっごく素敵な女性でした。趣味は観劇なんだって。



フッと色んなことを思い出しました。



私も劇が好きで、胡桃割り人形見たり、トスカ、ラインズゴールド、マイスタージンガーとかのオペラも見たなと。ただ、劇は劇場も観劇の一部で、最高によかったのはイギリスのオペラ座の怪人だった。そこは、オペラ座の怪人専用の劇場で、3階天井に巨大なシャンデリアが吊ってあって、クライマックスではそのシャンデリアが舞台に向かって落ちてきます。


一緒に行ったのは、美しいロシア人のバレリーナだった。22歳で、数学のマスターを取った秀才君だった。オタクでコミュニケーションのクラスでD(最低)を取得し、それ以外の科目は全てAだってくらいの秀才君。ギリシャ彫刻並みの美青年なのに、変人過ぎてあまり友達は居なかった。私はというと英語生活に疲れて、日本のアニメオタクだった彼に向かって「デートに連れてって」と日本語でポツリと言った。どうせ、日本語なんか分からないだろうし、単なる八つ当たりだった。



オペラ座の怪人を見た帰り道、どうして招待してくれたのと彼に聞いた。



「君がデートに連れてってと言ったから」



と彼は日本語で応えた。



なんだか、眩暈がするぐらいの衝撃を受けた。私が適当に言った言葉は、彼の頭脳にインプットされてその後、彼は音声記憶を保持したまま家に帰って辞書で調べたのだろうか。私にそういわれた後、日本のアニメを3日見続けて日本語を覚えたと彼は言った。いったいどういう脳みそしてるんだ??



彼が忘れた手帳にはびっしりと数学の計算式が書かれていて、何故か自分にはこういう男ばっかりが寄ってくるんだなあと思ったよ。



彼らと共通している部分と言えば、独特の孤独感以外は何も無いんだけれどね。



0 件のコメント:

コメントを投稿