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2013年12月23日月曜日
芸術、わたしの生き方:安藤美姫さんありがとう!
今年はフィギュアスケート見ました。
安藤美姫さん見てて、なんだか涙出ました。
ずーっと浅田真央ちゃんに憧れてたけど、今年から気持ちは安藤美姫さんに傾きました。
人間って自分にないものを求めてしまうから、強くて明るい真央ちゃんみたいな強さを持てたらなぁー、なんて思ってました。
でも、不安定な自分と危ういバランスを取りながら自分自身と闘ってる安藤美姫さんを見てたら、やっぱりすごいなぁって、こうやってアスリートって自分の内面と闘ってるんだと思ったら涙出ました。(勝手にそう思いました)
かくいう自分自身はこの数年間激しく揺れていました。
自分自身のプロフェッショナルの領域はなんなんだろうと言うことで苦しみました。投資なんかはかなり調べてから投資する方ですが、常に決め手はインスピレーションです。どうしてこの銘柄に決めたのか、決め手の理由はいつも説明できないのが自分の弱さで、それに対してクヨクヨしてきましたが、別に誰かに銘柄勧める訳でも無いし、結果が出たことは全てインスピレーションで売買した銘柄なので自分はインスピレーションで生きてるでいいかなと受け入れることにしました。
インスピレーションが理屈に勝つのは、理屈は理論を組み上げればできるものなので、自分が投資する理由を他人に説明できるようになる頃には周知の事実だからだと思います。
自分自身が揺れてきた理由は、自分は何やっても中途半端で、ずば抜けた何かを持って生まれてきた訳では無いのだろうか?
という揺れです。
二十代って、これが面白いってことを夢中になって、何の疑問も抱かずに没頭できたけど、中途半端に大学で勉強したばかりに自分のレベルが見えてきて生きてることが恥ずかしくなるようになりました。
投資の専門家としてメディアに呼ばれても、求められてる期待に応えられているかいつも不安でした。たぶん、二十代は中途半端な評論家の答えでは満足も納得もいかずに自分のなかで、そうじゃない、そうじゃないって思い続けたからだと思います。その結果、自分自身も常に批判にさらされているかのような錯覚に陥るんです。
親友は、私は投資のこと詳しいし、分かり易いから自信を持ってと励ましてくれますが、リサーチや外資証券の世界では全てに精通することを求められてきたし、知識の無さを批判され続けました。でも、テレビでは難し過ぎるとか、簡単に儲かる方法とかを求められて、この世界で簡単なことなんて何一つ無いし、いったい自分はニーズに応えているんだろうかって自問し続けました。
投資の世界も、一般のイメージとは違って、金融商品は幅広いし、単純な売り買いだけが投資でもありません。債券もあればファンドもあり、デリバティブも種類が多く、上場株もあれば未公開株もあり、再生の仕事もあればベンチャー投資の仕事もあります。勉強しても勉強しても、「ここまでやったから自分はプロだ!」っていう達成感を味わったことは無いんです。これはうまくいった、あれはうまくいかなかつた、次はどうなんだろうという、新しい作戦を練るべきか、サンプリングの為に同じ戦略で突き進むかとか、ずーっとクヨクヨ考えてるわけです。
営業も投資も解説も翻訳もずーっとこっちがベストかあっちがベストかと常に頭を悩ませています。投資は相場によって戦略は違うし、解説はどういう人をターゲットにするのかで同じテーマで全く違う話をしないといけないし、翻訳は一つの単語にピッタリ対応する日本語が見つかるまで辞書とネットから離れられません。すごく優柔不断な性格なので、パラメータいじりで毎回、四苦八苦します。長期記憶に自信が無いので、数式も、専門用語や人の名前も間違いがないかどうかずーっと冷や汗かいて確認し続けています。(でも、すぐ忘れます。レシオの分子と分母が逆なんてしょっちゅう)
25歳の時、会社辞めてティッシュ配りのバイトしてる時にこんな生き方は辞めて、自分の好きなことが専門領域になるプロになろうと決心したのに、ずーっと百点満点ではない自分にクヨクヨしてるんです。
専門領域のうえに立とうとすると、日々のプレッシャーがこんなに苦しいんだなというのが私の実感です。努力しても努力しても、自分の足りない部分しか見えてこないんです。
そんな自分と闘ってると、ナーバスな表情を見せていた安藤美姫さんが幸せそうに滑ってるのを見て、アスリートとして首位に立つ苦しみを越えてアーティストとしての表現の喜びに達したように見えました。滑ってる喜びです。
そんな安藤美姫さんを見て、
勉強とか、分かり易く説明するとか、投資するとか、こんなに好きでやってきたことで、いつの間にか苦しんでしまう自分になるなんて、思いませんでした。もっと素直に楽しめるような自分に戻ろうと思いました。
ところで、三人目の女子採用が決まりました。
能力を知る為にある業界のレポート作ってくれと頼んだら、多少図表の数値や単位の見やすさという工夫は足りないけど、なかなかいいレポートを作ってきた子がいました。
そのレポートを持ってきた時に彼女が口にした言葉がトリガーになりました。
「レポート作りの為に国会図書館に行って、その分野の書棚を見たら、あまりの本の多さに絶望しました」
って。
私は、絶望って言葉がすごくいいなって思いました。絶望しないと自分の弱さとの戦いは始まらない。
自分自身に満足するよりも、絶望するくらいで人間はちょうどいいんじゃないだろうか。
追伸 求人への応募者の皆様へ
私のベンチャーは、半導体開発からスーパーコンピュータの製造開発の会社です。三年前にこの技術に惚れて、シリコンバレーから誘致しました。
そんな会社でも良かったら応募してください。
逆風吹き荒れるハードウェアITという自分にとって新しいジャンルに苦しんできましたが、経営者としての地道な勉強を得て、この世界の様子がうっすらと見えてきたのでハードウェア企業で投資できる会社、できない会社も昔よりはクリアに見えてくるようになりました。そんな頼りない私で良かったら、応募してください。
ただ、うちは面接の回数も多いし、宿題もけっこうあるので、受けるだけでめんどくさいです。
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