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2016年2月19日金曜日

株の話:シャープ記事 削除された分の再生3

鴻海はシャープの救世主では無い、シャープが鴻海の救世主だ!!

本当の事を書いたら、「みんかぶ」から私の投資の達人コラムを凍結されて 一週間が過ぎましたが、本日もシャープのことを書きます。私は「みんかぶ」のように事実を隠して市場操作するのは嫌だし、別に評論家みたいに記事を書いた お金で生活している訳では無いので、何の得にもなりませんが市場操作をする人間に個人投資家が騙されないように事実を書き続けます。

シャープを救うと昨年12月26日に堺で望年会を開いたテリーゴウ氏ですが、果たしてそうでしょうか。(テリーゴウ社長は台湾にある鴻海精密工業と中国本土にあるフォックスコングループのトップです。)

テリーゴウ氏は数年前に日本のメディア戦略に注力して、「救世主」というイメージを付けるために多くの広告費を払ったと言われています。

一時、フォックスコンのテリーゴウ社長と言えば「救世主」という記事が目に留まったと思います。

果たして、彼は救世主となれるのか。

フォックスコンを支える二つの柱があります。

1.皆が大好きアップル製品

2.泣く子も黙る人民解放軍

の二本柱です。

アップルはいいよ。私もiPhone大好きです。そこまではいい。

でも、解放軍ってどういうこと?と思いますよね。

フォックスコンのテリーゴウ氏は中国共産党と蜜月の関係で、中国本土では元々解放軍の土地だったところに工場を建てています。

フォックスコンには中国政府からの助成金も出ているくらいなので、その仲の良さを疑うところは無いでしょう。

そんなフォックスコンですが、売上の大半をアップルに頼っています。

2014年春に発表された絶好調の売上が当時の日本円で約13兆円、純利益が3600億円で、売上の2.7%しか利益として残らないという薄利多売体質だということが分かります。

これだけ薄利だと、売上がちょっとでも落ちると利益を維持できないんですね。
鴻海の2015年第3四半期までの累計売上は3兆台湾ドルと日本円にして大よそ10兆円なので順調に伸びているように見えます。

これ、鴻海の現金残高。6400億台湾ドル(2兆円)程度です。
http://www.cnyes.com/twstock/bs/2317.htm

売 上13兆円で利益2.7%の会社は月々の支払い1兆円くらいはあるわけで、鴻海の手元には2か月分の資金繰りのお金しかないということになります。しか も、足元は売り上げが伸びているので、薄利状態で売上が伸びているのに手元資金が薄いのは鴻海にとってはクリティカルな状況でしょう。

自分の会社二か月分の現預金しかない会社がシャープを買いたいなんてどういうことでしょうか。

鴻海の二本柱を考えましょう。

頼 みの綱の中国共産党はといえば、バブルがはじけ始めたようで中国の外貨準備高が2014年6月ピークの頃から5000億ドル以上、日本円にして60億ドル 減少しています。バブルは常に資金の流通量と連動しているので、資金の流通量が激減している中国からは、今回企業買収のお金を支援してもらうことは厳しい と、グローバルマーケットでは読まれています。

そして、アップル。鴻海の売り上げの半分以上はアップルから来ています。ところが、アップルの売上は2016年第一四半期では20%、2016年通期では8%は落ち込むだろうというアナリストのニュースが流れています。

そう、鴻海は頼みの綱が二本とも頼れない状態にあるわけです。
http://iphone-mania.jp/news-97444/

断言します。

鴻海にシャープを買うお金はありません!

二か月分の資金繰りしかありません!

鴻 海は投資をするとの発表を繰り返していますが、お金はありません。私は中国の上場企業の社長に会いに行って、日本企業の買収にたまたま同席して調印して握 手してニュースリリース出した後に金も払い込まずに消えて居なくなったのを二回実体験しています!中国人にとって重大な記者会見もイメージ戦略のうちで、 実現できなかったら信用にかかわるなんてことは思わないのです。

逆に鴻海が銀行やらの手を借りて、シャープを買えなかったら鴻海こそが危ないでしょう。売上は大半がアップルですが、シャープを買収できたらシャープの資産をどんどん売却してキャッシュ化できるし、シャープの顧客もごっそり持っていけます。

それには、シャープの主要銀行の協力が必要で、主要銀行はテリーゴウの友達が薫事長の台湾銀行と契約も締結済みです。

テリーゴウが買ってもシャープは救われません!

鴻海がシャープの救世主では無く、シャープこそが鴻海の救世主です。
日本政府はシャープを死守すべきだ。エルピーダの二の舞を防がなければ雇用が維持できない。

そして、世界のエレクトロニクスマーケットでは、ハイエンドの少量多品種のトレンドが動き始めています。

主要銀行がローン返済猶予に同意し、シャープが大幅に舵を切れば、その時こそがシャープを買う日だと私は考えています。

その日まで、シャープを見守っています。

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