株式市場今後の技術トレンドと東芝4
こんばんは。
私が続きを書くのが遅くて本題に入る前に東芝のニュースが出ていました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160123-00000025-reut-bus_all
東芝が半導体部門の売却を検討しているとのことです。
半導体チップは産業の米と呼ばれているほど、私たちが普段使う製品にはかなりの割合で半導体チップが入っています。
スマホ、家電、自動車、カード・・・
「え?そんなところにまで?」
と、思わず呟いてしまうほど、殆どの製品にチップが入っています。
半導体チップを制する者は世界を制する。
そこに目を付けたのが、中国です。
日本は世界でも有数の半導体技術を有した国として経済成長し、中国は日本から半導体技術を盗むために国家事業として半導体関連企業へのスパイ工作を開始しました。
それだけではなく、中国の半導体企業に莫大な助成金を出して赤字でも日本からコピーした技術を破格の値段でチップを販売するようにしました。そうやって、日本の半導体会社の競争力を削ぐことが目的でした。
実は、五年前に皆さんがご存知の某日本大手企業甲の中国半導体工場を訪問しました。その時に、衝撃的な話を現地の中国人がしてくれました。
その為に壊滅的な状態に陥ったのが、日本の半導体会社です。
そして、こんな実体験もあります。
私が半導体設計会社に投資した後、取引先に挨拶に行こうということで中国に行った時の事です。
「深田さん、中国で流通している甲社の半導体チップの半分以上が偽物なんです。それどころか、最近では開発中のチップが先に競合からコピー品として先に出るんです」
衝撃的な言葉でした。
「その話、本社は知っているのですか?」
思わず、確認してしまいました。自分なら、そうするかなと思いましたので。
「その話、本社にしようものなら中国法人の日本人役員に首を切られます」
更に、衝撃的な言葉でした。よりによって役員が関与しているとの話だったのです。
噂では聞いていましたが、日本の大企業から開発中の半導体設計が盗まれて中国で流通しているという現場の話をこの耳で聞いてしまったのです。
「カメラ屋さんに行ってみれば分かると思うんですが、コピーチップのカメラと本物日本チップのカメラのどっちがいいか聞かれますから」
そう言われて、中国のカメラショップに行くと、確かにその通りのことが起こりました。
日本企業から流出した設計で中国が儲けている。
残念ながら、それには企業の役員が絡んでいる。
昨日の(3)の記事でも書きましたが、アメリカやヨーロッパでは中国からのハッキングに関して大企業の役員は苦情を言っていますが、日本ではそんな話は上がりません。
日本人特有の恥ずかしいから隠しておこうという意識もあるのでしょうが、役員が中国からのハニートラップかマネートラップにかかったからだと言われています。
果たしてそれだけでしょうか。
海外では、大企業の役員は莫大なボーナスを支払われる代わりに、相応の利益を出すという責任を負い、役員のミスで技術流出したうえに利益を失ったとなれば株主や企業から訴訟と言う形で責任を問われます。
そういった風土が日本にないというのもありましたが、何よりも欠けているのは法の整備です。
これ以上の技術流出への対抗措置は、不正競争防止法違反の刑事罰の強化と民事損害賠償の際の損害額を実損害額の10倍まで認める制度や役員の関与に対するより厳しい罰則を会社法で作ることです。
中国共産党が技術を盗んで潰したいと狙っている会社は、エルピーダだけでなく、シャープ、パナソニック、東芝、NEC、富士通などの日本を代表する企業です。
東芝はメモリ以外の半導体部門を売却する案を発表したことに対して政策投資銀行がセイコーインスツル社と統合する方向で動いていますが、採算の合わない半導体事業を国民の血税を投入してまで国家が介入しなければならない理由はどこにあるのでしょうか?
赤字部門に国民の税金をつぎ込む。
何故、日本政府はそのような判断をしたのか?
続く
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