株式市場今後の技術トレンドと東芝(2)
本日も東芝株を語る為の前置きです。
IOTの観点からミクスドシグナルIC、DRAMの重要性を考えましょう。
昨今、IOT(インターネット・オブ・シングス)という変な英語の略称が流行っていますが、これは家電や車やデバイスをなんでもかんでもインターネットで繋いで利用しようという今大流行、トレンドの波の頂点にあるコンセプトです。
各デバイスをネット対応するというところまでは対応可能でしょう。
ポイントは次世代型通信がどこまでカバーできるのかです。
インターネットでなんでんかんでん繋いでいくとどうなるかというと、インターネット回線が混雑してしまうとかそれどころではなく、
無線WiFiで繋がるデバイスはどうなるのだ?
電波法で許される範囲で無線の周波数帯は足りるのか?
世界中のデバイスが無線で繋がったら500億台から1000億台だぞ?
映像の主流が4Kや8Kになったら回線がパンクするのは目に見えているぞ。
という話になります。
(私的には、そもそも電子レンジ利用時の強い電波干渉にWiFiが耐えられていないという毎朝カフェオレをレンジで作るネット依存症患者としての率直な感想がある)
そう言った課題を解決する為に打ち出されたのが次世代型通信規格5G(第五世代)の台頭です。
特徴①
1000億台のデバイスサポート
特徴②
10Gbpsというデータ転送量(4Gの理論値は100Mbpsから1Gbps※実行速度はかなり落ちる)
特徴③
1ミリ秒以下と言う低遅延
これらを実現する為に様々な要素技術が開発されています。
特徴①は、干渉の問題が発生するのでビームフォーミング等の技術が研究されています。
LTEから導入され始めたMIMOという複数のアンテナを組み合わせた技術を高度化させ、アンテナの本数を増やしてデータ転送量を上げようというソリューションが含まれます。
MIMOの説明は下記リンク
https://ja.wikipedia.org/wiki/MIMO
MIMOを使うと、データ転送量が送信アンテナか受信アンテナかのどちらかのアンテナ本数の少ない方に依存するということになるので、データ転送量を上げるとなるとアンテナの本数をどちらも増やすということになります。
特徴②を達成する為にアンテナ本数を増やすことが考えられます。
そうなると、出てくる問題が通信チップです。
通信チップは、電波をアナログからデジタルへの変調するRFモジュール、デジタル信号をデータに転換するベースバンドモジュール、データエラーを修正する機能など、など、などが含まれています。
アンテナが受信した電波を処理するのが通信チップです。通信チップはDRAMやSRAMをメモリとして利用します。
データの転送量を多くしようとして、アンテナの数を増やせば通信チップのデータ処理量が増えます。
データ処理量が増えるとDRAMもたくさん使わないといけませんが、昨日の「株式市場今後のトレンドと東芝(1)」でも書いたようにDRAMは電力消費量が大きいという問題と、処理速度が遅いという問題があります。
データ処理量が増えるとメモリから発生するボトルネック処理速度によっては遅延が発生します。
そうなると、特徴②の為に単にアンテナ数を増やすと、特徴③が犠牲になってしまうのでここの遅延を減らす為のソリューションが必要になるという次第です。
それは、何でしょうか?
続く
(いまから、お昼ご飯食べなきゃ!)
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