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2011年8月11日木曜日
三十路ビューティー道:My favorite☆
漢詩を詠んでもらってから、子供の頃にお気に入りだった漢詩を思い出しました。杜甫の漢詩が渋くて「しびれる~~」と思っていた女子高生時代です。
春望
国破山河在
城春草木深
感時花濺涙
恨別鳥驚心
烽火連三月
家書抵萬金
白頭掻更短
渾欲不勝簪
国、破れて山河有り、城、春にして草木は深し。時に感じては、花にも涙を灌ぎ、別れをうらんでは、鳥にも心驚かす。烽火は三月に連なり、家書、万金に抵する。白頭を搔いては、更に短く、渾べて簪に勝えられずと欲す。
この詩で一番難しいなと思ったのは、最後の二行。白髪頭をかきむしっていると、ストレスで髪の毛は短くなって、簪(かんざし)を指すには到底耐えられないという意味です。かつて、渾身の渾が全てという意味で、勝つは「耐える」という意味がありました。
一番有名なセンテンスは「国、破れて山河有り」です。が、しびれるのは、時に感じては、花にも涙をそそぎ、別れを恨んでは鳥にも心驚かす、という句でしょうか。
戦争の焼け野原のなかで花を見たら、どういう気持ちでしょう。自然の美しさと、現実の苦しみの間で涙もでるかもしれません。出会った人たちとの別れ、家族と離れて暮らすことに恨みを覚えているうちは、鳥が啼く声にも驚いてしまう。かもしれませんね。
烽火、は、のろしと詠むみたいです。
意外なのは、中国語で発音してもそんなに美しくは響かないこと、そして「勝つ」という言葉の意味には、「耐える」という意味が含まれるということ。
勝つためには、耐えなければいけないってことだね。
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