喧騒の年末年始を終え、
一人で飲むコーヒーの幸せを噛み締めてる。
去年もなんだかバタバタして、朝はモーニング食べながら会議してという日々が続き、朝の安いコーヒーをゆっくり飲むという至高の幸せを逃し続けていたのだ。
それどころか、コーヒーは一人でコッソリ飲むのが何故かうまい。お喋りしながら飲むコーヒーは最悪にマズイ。ちょっと時間が空いたから、お茶にしましょうと皆でテーブルを囲むのも、本当に気分が台無しになる。台はあるはずなのに…
コーヒーが美味いのは、あれは秘密の楽しみだからだ。仕事中に人目を避けて飲むのがいいのであって、その秘密は共有すべきではない。
閑話休題
今年はあまりに嫁に行かない地元の友達たちが嫁入り準備で会えませんでした。
彼女らは知らない。
恋人を偲ぶ夜を過ごすよりも、夫がどこかに出掛けてくれて大の字に寝る幸せを思う日のことを。
恋人の為に用意する彼の大好きな料理よりも、彼が接待で遅いのをいいことに彼が嫌いな食べ物を堂々と食べる喜びを。
幸せはいつでもアンチテーゼで、世間が叫ぶ幸福論から外れたところにひっそりと隠れている。
子供の頃、田舎のオバサンに教わった女の幸せが自分の幸せになるワケがないのは当然だとも思うが。
周囲から再婚を勧められるもの、朝、一人でゆっくり飲む孤独なコーヒーが人生最高の幸せを醸成するうちは到底無理に違いない。
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